Artist/ HOKAZONO KANAME
彼はほぼ毎日決まったようにA4用紙にアートを描く。
用紙の質感、色鉛筆のメーカー、
一つ一つに彼独自のこだわりがあり、
今の抽象的で深みのある作品を完成させている。
数本の色鉛筆を選び取り、A4用紙に色の境界を引き、強い筆圧でびっしりと隙間無く色が重ねられていく。
高い集中力で激しく、何度も鉛筆を練り重ねるため、完成されたA4用紙はコーティングされたかのように色が鈍く光り輝き、色鉛筆で描いたとは思えない、彼にしか描き得ない世界を作り出している。
彼の障害のため、本人が多くを語る事は無いが、強い色、優しい色、明るい色、暗い色、尖った形、柔らかな形、その時々で作品の表情は違っており、彼のアートを見ていると、確実に何かを「伝えている」と感じる。